JR三ノ宮駅前にあった「A14番出口」。横から見た姿がドラえもんのひみつ道具「ガリバートンネル」に似ていたことから、その愛称で親しまれました。昭和8年(1933年)頃に誕生し、戦前から90年以上にわたり人々の暮らしを支えてきた歴史ある地下出入口。しかし駅前再開発にともない解体が決まり、ついに2025年秋、完全に取り壊されました。「ガリバートンネル」の現役時代から工事中の様子、そして最後の姿を振り返ります。
これが戦前から残っていた「ガリバートンネル」だ!!
JR三ノ宮駅前にあった地下通路からのA14番出口は、横からの形が「ドラえもんのひみつ道具・ガリバートンネル」に似ていたことから、その愛称で親しまれてきました。正確な記録は残っていませんが、昭和8年(1933年)、神戸そごうや阪神三宮駅が誕生した頃に整備されたとされています。
以来90年以上、この小さな地下出入口は通勤や買い物、待ち合わせなど、街の暮らしを見守り続けました。単なる通路を超え、神戸の人々の記憶に残る存在だったのです。
地下通路が閉鎖されてから
しかし駅ビル再開発の進展とともに、「ガリバートンネル」も取り壊しが決定。出入口が閉鎖され、防護壁に覆われました。最初のうちは横を歩くことができ、その存在を近くに感じられましたが、夏にかけて工事が進むと周辺一帯が立ち入り禁止となり、やがて完全にカバーで覆われました。
2025年8月には人々の目に触れることもなくなり、「いよいよ解体の時が来たのか」と多くの人が”最後”を意識しました。
取り壊されたあとの「最後の姿」
そして2025年9月下旬、現地を訪れると「ガリバートンネル」はすでに解体され、跡地にはがれきが残されていました。姿は消えても、崩された直後の風景には、長年街に存在した痕跡が確かに漂っていました。
戦前から続いた地下出入口を知る私たちは、その存在を後世に語り継ぐ世代です。90年以上にわたり人々の暮らしとともにあった「ガリバートンネル」。実物は消えても、その記憶を伝え続けることが、神戸の街の歴史を未来へ残すことにつながります。











