神戸・須磨にあるユニークな乗り物が、いま再び注目を集めています。その名は「カーレーター」。
全国でもここにしか現存しない珍しい乗り物で、ゆっくりと斜面を登っていく独特の構造と、どこか昭和を感じさせる佇まいが特徴です。
2026年3月18日、このカーレーターが営業開始から60周年を迎え、記念イベントが開催されました。
カーレーターの歴史 “動く登山道”という発明
カーレーターは1966年3月18日、「動く登山道」として誕生しました。
急な坂道を、雨風を気にせず座ったまま登れる、当時としては画期的なアイデアです。
名前は「カー(車)」とエスカレーターの「レーター」を組み合わせた造語。乗降時はゆっくり、途中で速度が変わるという独特の仕組みが採用されています。
開業当初は44台が稼働していましたが、現在は18台に。かつては他の施設にも存在していたものの、維持費の問題などで姿を消し、現在ではここ須磨浦山上遊園にのみ残る、日本唯一の存在となっています。
除幕式で還暦記念カーレーター披露
60周年の記念イベントでは、除幕式が行われました。山陽鉄道伊東社長、岩城須磨区長らにより行われ、還暦の赤いちゃんちゃんこ姿の「記念カーレーター」がお披露目されました。
60周年を記念した赤いちゃんちゃんこをまとった特別仕様のカーレーターは18台中2台のみ。自分が乗る番に赤いカーレーターが回ってきたらラッキーです。
ブラタモリでも登場 タモリも困惑した乗り物
このカーレーターは、ブラタモリ の「神戸の港」回で、タモリ が実際に乗車しています。
そのときにタモリの口から飛び出したのが、
「なにが楽しいんだ!」
というストレートすぎる一言。
しかし、このコメントこそが本質であり、それが魅力なのかもしれません。
実際に乗ると、ゴトゴトとした激しい振動、ゆっくりすぎるスピード、独特の傾斜。現代の快適な乗り物とは真逆の体験です。
それでも人は乗る。
その理由のひとつは、令和の時代に昭和を体感できる乗り物だから。
タイパやコスパが優先される現代。しかしカーレーターには効率や快適さでは測れない価値があります。
とにかく乗ればだれもが言う「乗り心地の悪さ」、でもだれも嫌な顔をせずに降りてくる。ここまで聞くときっと体験してみたくなったのではないでしょうか。
カーレーターの距離は91メートル、勾配は25度、所要時間は2分20秒です。
顔出しパネルや記念スポットも登場
60周年を記念し、回転展望閣前には新たな顔出しパネルも設置されました。昭和のテイスト全面出しの顔出しパネルは、ここではきっと来園者の人気を集めそう。
記念ヘッドマークは山陽電車にも
須磨浦ロープウェイおよび山陽電車の車両に60周年記念イラストをデザインした記念ヘッドマークを直通特急 6両編成1本に掲出しています。こちらも見かけることができればラッキーです。
須磨浦ロープウェイには、全2両に記念ヘッドマークが掲出されています。これらの期間も5月末です。
アクセス
須磨浦山上遊園
神戸市須磨区一ノ谷町5丁目3番2号
山陽電車「須磨浦公園駅」~ロープウェイ「須磨浦公園駅」乗車~「鉢伏山上駅」下車すぐ
公式サイト











