2026 年5月に開催される「神戸建築祭2026」。神戸の建築文化を体感できるこの催しの中でも、ひときわ存在感を放つのが、西宮市に広がる神戸女学院のキャンパスです。
設計を手がけたのは、近代日本の建築史に名を残す建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズ。キャンパス内の12棟が国の重要文化財に指定されており、日本におけるヴォーリズ建築の代表例として知られています。
総務館から中庭を眺めたキャンパス風景
総務館から望む中庭は、建築とランドスケープが一体となった美しい構成。正面には図書館、左に文学館、右には理学館の建物が配置配置されています。このキャンパス風景は神戸女学院の建築物を紹介する代表的な風景としてよく用いられます。
ヴォーリズは単体の建物だけでなく、キャンパス全体の調和を重視した設計で知られています。これらの校舎の配置は、リベラルアーツ教育を目指す設立当初から大学の理念を体現しています。
建物の高さや配置、中庭の余白まで含めて設計された空間は、現在も学びの環境として静かな統一感を保っています。
天井が高い講堂
講堂内部では、ヴォーリズ建築らしい温かみのある空間構成が印象的です。
アーチの連続、落ち着いた色調、吹き抜けの高い天井空間。
宗教建築や教育施設を多く手がけたヴォーリズは、人が集う空間において「威圧ではなく包容」を重視したと言われています。その思想が、この講堂にも色濃く表れています。
総務館の階段部分
総務館の階段では、石と木を組み合わせた重厚なディテールが目を引きます。特に、緩やかな曲線を描く階段と手すりの造形は、機能性と美しさを両立させるヴォーリズの設計姿勢をよく示しています。
日常的に使われる動線にこそ、丁寧な意匠を施す——それもまた、この建築群の魅力です。
総務館屋上からの風景
屋上からは、瓦屋根の連なりと周囲の街並みが一体となった風景が広がります。ヴォーリズは日本の風土への適応を重視した建築家でもあり、地域環境との調和は重要なテーマのひとつでした。
多色の屋根瓦と落ち着いた外壁色は、年月を経ても景観に自然に溶け込んでいます。ここから眺める風景は欧州の街並みのように映ります。
なお、屋上は通常公開されておらず、今回の取材に際して特別に撮影させてもらいました。
図書館内部
図書館内部は、高い天井と大きなアーチ窓によって柔らかな自然光が差し込む空間。
ヴォーリズ建築の特徴のひとつである「人が長く快適に過ごせる室内環境」への配慮が感じられます。
重厚な木製家具と静かな光の組み合わせが、学びの場としての時間の厚みを伝えています。
礼拝堂
キャンパスの精神的中心ともいえる礼拝堂。
石壁の質感、連続するアーチ、温かみのある照明が、静謐な空気を生み出しています。
キリスト教主義教育を背景に設計されたこの空間は、ヴォーリズが数多く手がけた教会建築とも通じる佇まいです。
神戸女学院の建築祭での見学は、クラウドファンディング限定のスペシャルツアーとして、先着順にて販売を開始しております。各ツアーは定員に達し次第受付終了となりますので、最新の販売状況は公式サイトをご確認ください。
神戸建築祭2026開催概要
開催日:2026年5月8日(金)〜10日(日)
※パスポート一斉公開日
開催エリア:【継続】北野・山手、三宮・元町・港湾、湊川・兵庫
【新規】 灘、東灘
参加建築:68件
パスポート公開建築:30件
ガイドツアー数:26件
パスポート:
・販売期間/2026年3月12日(木)15:00頃~5月10日(日)16:30まで
・価格/オンライン決済(teket) 3,500円(税込)
セブンチケット 4,000円(税込)
U29割引きチケット 2,000円(税込)
※U29割引は1996年5⽉11⽇以降⽣まれの⽅が対象です
※それぞれ4⽉30⽇(⽊曜⽇)23時59分までの購⼊で200円割引
・クラウドファンディング:https://motion-
gallery.net/projects/kobe_kenchikusai2026
※定員に達し次第受付終了となります。最新情報は公式サイトをご確認ください。
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